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【Cチーム】地区YL1部 第9節 vs. 調布南
10月19日(日)、朝鮮大学校にて行われた地区ユースリーグ最終節。
大成高校は調布南高校と対戦した。これが今季最後の試合であり、同時に5人の3年生にとっては引退試合。何としてでも順位を上げて終えるために、絶対に負けられない戦いとなった。
雲の合間から青空がのぞく秋晴れの中、涼しく心地よい気温。ピッチには緊張感が漂い、選手たちは静かに気持ちを整えながらキックオフを迎えた。
前半は立ち上がりから両チームが互いに譲らず、集中した展開が続く。
中盤での激しいボールの奪い合いが続く中、前半25分、相手のセンターライン付近から放たれたロングボールが右サイドへ展開される。
そのままGKとの一対一となり、12番・細川(1)が勇敢に飛び出すも、相手にかわされ失点。
悔しい先制を許す形となった。大成はその後も攻め続けたが、決定機を作れず0−1のまま前半終了を迎えた。
ハーフタイム、ベンチには静かに闘志が灯る。
監督と選手たちの短い話し合いの中で、3年生が放った
「絶対に勝って終わる」
という言葉が全員の心を奮い立たせた。
再びピッチに戻る選手たちの目には、勝利への強い意志が宿っていた。
後半キックオフ。大成高校は7番・雲雀(3)に代えて19番・松本(1)を投入し、攻撃のスピードアップを図る。
その交代が早速チームに流れをもたらした。後半8分、17番・溝上(1)が右サイドを突破し、フリーの2番・内山(2)へとパス。
内山のクロスに対し、混戦の中で11番・木村(2)がボールに触れるもわずかにゴールを外れる。
こぼれ球に反応したのは、3年生の6番・小山。迷わず右足を振り抜き、ゴールネットを揺らした。チーム全員が歓喜に包まれた同点弾。
スコアは1−1。ベンチもスタンドも再び熱を帯びた。
さらに後半20分、11番・木村(2)に代えて14番・長島(1)が投入される。
するとその直後、チャンスが訪れた。
後半21分、コーナーキックのチャンスを得ると、キッカーの10番・武田(3)が精度の高いボールを送る。
3番・石井(1)のヘディングは相手DFにはばかれたものの、そのこぼれ球を9番・野島(1)がトラップし、右足でシュート。
相手守備陣の間をすり抜け、再びネットが揺れる。見事な逆転弾で2−1。
会場が歓声に包まれる中、チームは完全に勢いに乗った。
しかし喜びも束の間、直後の22分に右サイドを突破され、クロスからフリーの相手に決められ再び同点。
スコアは2−2に。
選手たちは一瞬天を仰いだが、誰一人として下を向く者はいなかった。むしろ、そこから再び戦う気迫を見せた。
後半25分には8番・鹿島(1)と16番・樋口(1)が投入され、チームは再び攻撃のギアを上げる。
時間が過ぎても大成は果敢に前線へとボールを送り続け、
後半45分には17番・溝上(1)に代わり4番・玉川智軌(3)がピッチへ。3年生の最後のプレーがチーム全体を鼓舞した。
アディショナルタイムは5分。
誰もが勝ち越しを信じて走り続ける。するとその時が訪れた。
後半45+5分、相手陣内でのパスを8番・鹿島(1)が見事にカット。
そのボールを4番・玉川(3)が収め、前線の9番・野島(1)へとパスをつなぐ。
野島は冷静に相手DFをかわし、左サイドを駆け上がる19番・松本(1)へクロス。
GKがはばかるも、松本は落ち着いて右足を振り抜いた。
ボールはネットを突き刺さり、ゴール。3−2。直後に鳴ったホイッスルが、劇的な逆転勝利を告げた。
「何としてでも勝つ」その誓いを現実にした大成高校。
無敗の調布南を相手に、粘り強く、最後まで走り抜いた姿はまさに執念の塊だった。
安心して見ていられる試合ではなかったが、どの瞬間も心を動かすプレーばかりだった。
3年生はこの日で引退となるが、彼らの背中は確かに後輩たちに受け継がれた。
地区ユースリーグ2025年度の最終成績は2位(8勝0分1敗/29得点)。
惜しくも昇格は逃したものの、今季の歩みは確かな成長の証であり、最後まで大成らしいサッカーを貫いた。
ここまで支えてくださった皆様、本当にありがとうございました。
そして3年生の皆さん、お疲れさまでした。
そして、1・2年生、またこれから新たなシーズンが始まります。
改めて今年度の応援を感謝すると共に、来シーズンの応援もよろしくお願いいたします。
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2025年度 地区ユースリーグ1部 戦績
第1節 vs 八王子東 2-0
第2節 vs 明大明治 8-0
第3節 vs 立川高校 1-0
第4節 vs 三鷹高校 1-0
第5節 vs 昭和第一 2-0
第6節 vs アローレ八王子 0-1
第7節 vs 府中東 11-0
第8節 vs 桐朋学園 1-0
最終節 vs 調布南 3-2
計 29得点⚽️
8勝 0分 1敗
